国立公園
こちらが僕達が訪れる動物達の世界です。
タンザニア北部の国立公園にはタンザニアにいるほとんどの動物が棲んでいてまとめてみることができる唯一の場所です。
なかには世界遺産に登録されている地域もあります。
せっかくならいくつをか回り公園ごとに特徴ある植物や自然も肌で感じてみてください。
北部サファリ地帯(Northern Circuit)
Arusha (アルーシャ国立公園)
- 広さ
- 137k㎡(東京ドーム2,930個分 壱岐島1個分)
- 主な動物
- シマウマ、キリン、バッファロー、イボイノシシ、フラミンゴ、ウォーターバック
- 地形
- 森、湖、クレーター
- アクセス
- アルーシャの街から車で約40分。
- ひとこと
- キリマンジャロを見るなら12月から2月がベスト。公園内にロッジ、キャンプサイトあり。
Kilimanjaro(キリマンジャロ山)
世界自然遺産(1987年登録)
- 広さ
- 755k㎡(東京ドーム16,147個分 奄美大島1個分)
- 主な動物
- ゾウ、ヒョウ、バッファロー、アンテロープ(ただし全て稀)
- 地形
- 標高5,895mは世界一の独立峰。シラ、キボ、マウエンジの3つの峰 6つのトレッキングルート
- アクセス
- アルーシャから128㎞
- ひとこと
- アフリカ大陸の最高峰。登頂を目指すなら健康な体と充分な知識を持参の上、最小限で5泊を見込みゆっくりと登る。
Serengeti (セレンゲティ国立公園)
世界自然遺産(1981年登録)
- 広さ
- 14,763k㎡(東京ドーム315,751個分 東京・神奈川・埼玉・千葉を足したよりも広い)
- 主な動物
- ヌー、バッファロー、ゾウ、キリン、シマウマ、インパラ、ガゼル、ライオン、ヒョウ、チーター、ジャッカル、ハイエナ、サーバルキャット、ワシ
- 地形
- サバンナ。オルドヴァイ渓谷、オルドニョ・レンガイ火山、ナトロン湖
- アクセス
- アルーシャから車で約7時間(約335km)
- メモ
- ヌーの群れ:12月から4月は南部ンドゥトゥ。5月から7月は西部。8月から11月は北部。大移動の最盛期は9月。最低でも3日間のゲームドライブを要する。
「セレンゲティ」とはマサイ族の言葉で「果てしない平原」を意味します。
まさに地平線を望めるこの広大な草原にふさわしい名前です。
1951年に設立された公園は、日本の岩手県とほぼ同じくらいの大きさで、言わずと知れたタンザニアで一番大きな国立公園です。
範囲はンゴロンゴロとケニヤの国境にまたがって草原が及び、西側にはヴィクトリア湖が広がっています。
風になびく草木が海草の様に揺らめく広大な海を思わせる眺望は、景色を楽しむゲームドライブには持ってこいと言えます。
さてここでアフリカのそれっぽいサバンナをイメージしてみて下さい。
焼きつくような太陽の輝きの下、背の高い草や低い草が揺らめき肉食動物がが獲物に気付かれないように忍び歩く。
はい。思い浮かんだそんな景色はほぼ間違いなくセレンゲティです。
セレンゲティは毎年、ヌーやシマウマが大移動することでも有名です。
これらの草食動物の巨大な群れは、新たな緑の餌場を探し求め移動しているのですが、同時に ライオン、ヒョウ、チーター、ハイエナのような肉食動物たちの狩場でもあります。
その新緑の餌場の近くにはヌーの他にバッファロー、ゾウ、キリン、カバ、アンテロープ、ダチョウ、ジャッカル、ヒヒやディクディクも棲息しています。
さらにセレンゲティの野鳥は驚くほどその多様性が豊かで、公園内で約500種類以上の野鳥が観測されています。
そんな昔から変わらず繰り返される食物連鎖と自然界の歴史が感じられる公園入り口の看板にはこう書かれています。「世界の始まった場所」と。
Ngorongoro Conservation Area (ンゴロンゴロ自然保護区)
世界自然遺産(1979年登録)世界複合遺産(2010年登録)
- 広さ
- 8,292k㎡(東京ドーム177,349個分)
- 主な動物
- 25,000頭の大型動物(7,000頭のヌー、4,000頭のシマウマ、4,000頭のバッファロー、3,000頭のエランド、3,000頭のガゼル、62頭のライオン、26頭のサイ、ヒョウ、ゾウ、ハイエナ、ジャッカル、チーター、カバ)
- 地形
- 3つの火山クレーター、オルドヴァイ渓谷、オルドニョ・レンガイ火山、ナトロン湖、ンドゥトゥ湖
- アクセス
- 「ロドアレ」ゲートまでアルーシャから車で約2時間30分(約220km)
Ngorongoro Crater (ンゴロンゴロクレーター)
- 広さ
- 南北16km 東西19km 底面積264k㎡(山手線の内側と同じ面積)
- 地形
- 深さ610mの火山口
- メモ
- ンゴロンゴロクレーターは「アフリカの楽園」と呼ばれ、今に残る自然の神秘のひとつだとされています。
なぜなのか。あなたが一歩足を踏み入れたその瞬間、全てを理解するでしょう。
また、クレーターは世界最大のカルデラ(火山活動によって出来た窪地)でもあります。山手線の内側とほぼ同じ広さのクレーターの中では、完璧に内部のみで完結した生態系が遥か昔より維持されていて、現代まで植物や野生動物が栄枯盛衰してきました。
この神がかった生態系がンゴロンゴロクレーターを東アフリカ旅行者にとっての大観光地にしました。
約30,000種を超える哺乳類がクレーター内に棲息していますが、これは世界で最も密集して棲息する動物群なのです。
アフリカに来たからには絶対見たいサバンナのビッグ5(ライオン、バッファロー、ヒョウ、ゾウ、クロサイ)でさえクレーター内に常態的に分布しています。
そのビッグ5の周りでヌー、カバ、イボイノシシ、キリン、シマウマなどが、そして池の周りでは数百羽の輝くフラミンゴを見つけることが出来ます。
注目すべきなのは、これらの動物達を運が最高に良ければたった一日で見つけることが出来る可能性もある、世界で最後の場所だということです。
Lake Manyara (マニャラ湖国立公園)
- 広さ
- 330k㎡(東京ドーム7,058個分 雨季には200k㎡が湖 琵琶湖2個分)
- 主な動物
- フラミンゴ、ペリカン、ヒヒ、ブルーモンキー、バッファロー、シマウマ、キリン、ゾウ、木登りライオン
- 地形
- 湖、森林、氾濫原、草原、温泉
- アクセス
- アルーシャから車で約2時間(約150km)
- みどころ
- 400種以上の鳥類。フラミンゴやペリカンの群れ。森林相。グレートリフトバレーの絶壁。大型哺乳類を見るなら乾季(7月から10月)
カヌーやバードウォッチングをするなら雨季(11月から6月)
Tarangire (タランギーレ国立公園)
- 広さ
- 2,600k㎡(東京ドーム55,608個分 佐賀県1個分)
- 主な動物
- ゾウ、ヌー、バッファロー、シマウマ、インパラ、ハーテビースト、エランド、オリックス、ウォーターバック、ジェレヌク
- 地形
- 草原、川、丘、沼地
- アクセス
- アルーシャから南西へ118km
- みどころ
- 「バオバブ公園」といわれるほどのバオバブ群生。
・丘の上からの河川の眺め
どこまでも高く広がる雲一つない空にはじりじりと太陽が湿気を吸い取り、地表を灰色がかった赤に焼き焦がし、草を藁のように脆く枯れさせます。
乾季のタランギーレ川は雨季の姿が想像できないほどに干からびていますが、ここは野生生物でいっぱいです。
300頭もの象の群れは、乾ききった川床を引っかき地下を流れる水を求め、ヌー、シマウマ、バッファロー、インパラ、ガゼルは、どんどん縮まる沼地に集まります。
そして、風格ある白黒顔のベイサオリックスや、首長がユニークなジェレヌクのような乾燥地帯に住むアンテロープ系がよく観察されるタンザニアで唯一の場所です。
この川はセレンゲティ生態系外の草食生物が大集結する場所であり、それは肉食動物にとっての狩場でもあります。
また、いつもここには水があることを知っていて、何百キロメートルもさまよい歩いたのは、のどが渇いた遊牧民も同じです。
・550種の鳥類
1年中緑色をしたタランギーレの沼は世界で最も沢山の繁殖種が生息する場所であり、その数実に550種以上と言われています。
さらに乾燥した土地では、飛べる鳥の中で最大重量のアフリカオオノガン、世界最大の飛べない鳥であるダチョウ、そしてジサイチョウが頻りに喚いています。
熱心な鳥愛好家ならば、チカチカするほどにカラフルなキエリボタンインコや、ややくすんだ色のクリオオニハタドリやハイイロオナガテリムクを探すとよいでしょう。
中古の白アリの塚には、やかましいデュエットで自分たちの居場所を知らしめるホオアカオナガゴシキドリの番いがよく棲みついています。
これらはすべて中央北部タンザニアの乾いたサバンナに生息する鳥類です